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さんしょの実コラム

第7回 センターの第一印象とミッション定義

 仕事で様々なセンターに伺う機会がある。 わたくしはオペレーションルームに入った瞬間に感じるそのセンターの放つ色合いや、雰囲気、働いている方々の表情から感じ取ったことをまずメモしておく。 「明るい!」「自然に出てくる笑顔がよい」と云ったメモを残す機会が最近はめっきり減ってしまったことがとても気になる。


 第一印象のメモは、「活き活き」「明るい」「心地よい緊張感」「淀んでいる」「重い」「緊張感がない」「暗い」「慣れ合い感」「堅い」等々簡単なものだが、その後のセンター要員からのヒアリングや、データ分析からセンターの抱える問題を明らかにしていくと、殆どの場合は、センターに入った際の第一印象が、問題原因の結果として論理的に納得できるから不思議である。 このようなセンターの色合いや雰囲気は何と関係があり、最終的にどこに起因しているのかを現場の置かれている今にフォーカスして探ってみよう。


 コンタクトセンターのオペレーションルームといっても、数十ブースのセンターから数百ブース、或いはフロアーを跨いだ大型センターの一部としてのオペレーションルームだったりと その規模は様々である。また、コンタクトセンターを擁する企業からみた運営形態上の分類も、直接管理のインハウス、箱だけ提供のインソーシング、外部委託先としての間接管理のセンターであったりと、今は実に多様である。


一方で、コンタクトセンターがオペレータを中核とする「人的労働集約型」のサービス提供であることの特性から、ひとりひとりの働き方や仕事への達成感がその結果に直接的に影響を与えることは、どの様な運営形態や規模の大小であっても変わりはない。 このことは、センター運営にかかわっている者であれば自明の理として理解はしているが、現実に活き活きとした明るい第一印象を与えられるセンターが少ないことは、一人一人を活力化(empower)できていないことに他ならない。


 先日久しぶりに皆が自然な笑顔と活き活きとした表情のセンターを拝見した。企業としてのCS定義(業態特性から、「信頼性」を第一義に定義していた)から落とし込まれているセンターのミッション定義が一工夫して貼り出され、ミッションに紐付いたオペレーション設計とメンバーへの働きがけが随所に盛り込まれた素晴らしいセンターだった。 全メンバーが契約社員の直接管理の中規模センターだから実現できている、と云いきってしまえば簡単だが、たとえ委託先に外注している間接管理のセンターであれ、インソーシングの数百の大規模センターであれ、自社のCS定義とそこからくるセンターのミッション定義を徹底して刷り込んでいくことは、工夫次第でかなりできるのではないだろうか。


 その際には先ずは、企業としてのCS定義が重要である。このCS定義は、漠然とした顧客満足の向上とかではなく、その企業のコアコンピタンスに対して最も重要な顧客満足の中身をCS定義として文章化されていなければならない。もし、企業としてのCS定義文がなかったり、見つからなかったらそれを自分たちなりに定義することから始めることをお薦めする。その次に、センターのミッション(存在意義・使命)定義である。複数の事業目的を持つセンターであれば、統一のミッション定義と各センターのミッション定義の二段階にすると良い。


 大規模センターや外部センターでは、プロセスやパフォーマンス指標をKPIとして指示運用しているところは多いが、オペレーションを担う一人一人のメンバーにその働きの拠り所となる使命感・CSの価値感を無意識に共有してもらえるような施策と連動して動かしているセンターは少ない。ベンダー管理者やSVを巻き込んで、企業のCS定義、センターのCSやミッション定義を今一度再確認し、折に触れ刷り込んでいくようなタスクが動くことで、第一印象の良い活性化されたセンターが増えることを期待したい。


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